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LPライティング

ランディングページにおける「ベネフィット」とは何か?どう探っていくべきなのか?

ランディングページの構成案(ライティング)を考える上で、よく言われるのが”お客に対する「ベネフィット」を盛り込んでください”というものです。

ベネフィットとは、単純に訳せば「利益」のことですが、Webマーケティング界隈では「お客がそれを知って利益になる情報をランディングページにどんどん盛り込んでいこう」みたいなことが頻繁に言われるわけです。

ですが、コピーライティングの世界において、この「ベネフィット」という言葉は、印象の強い響きなだけにあまりにも適当に使われがちな言葉です。実際に自分が制作現場に関わっていて実感していますが、多くの人がこの言葉の意味を深く理解しないまま使っているのが現状です。

そこで少しこの「ベネフィット」という言葉について、深い部分まで追求してみることにしましょう。

ベネフィットにたどり着くまでに3つのステージがある

ベネフィットは、実際には以下の3つの段階を経てたどり着きます。

第1段階 Feature・・・・・・・・・商品・サービスの特徴

第2段階 Advantage(≒merit)・・・・顧客がそれを買ったら、どんなことに役立つのか?

第3段階 Benefit・・・・・・・・ ・顧客がそれを買ったら、将来的にどんな未来を手にすることができるのか?

まず第1段階のFeatureというのは、単なるその商品の特徴を指します。
例えばサプリメントを販売するのであれば、「このサプリには◯◯という成分が含まれている」「このサプリは◯◯という技術で開発された」といったあくまで商品そのものの説明が中心となります。

また、第二段階でのAdvantageというのは、メリットと言い換えても問題ありません。
サプリメントであれば「◯◯という成分を気軽に摂取できる」「どこにでも持ち運べていつでも飲める」という感じです。
商品を手に入れた段階で、購入者がすぐに受けることのできる利点のことを指します。

そして、やっとここで第3段階目のベネフィットにたどり着くのですが、これは例えばサプリを摂取することで「体調がよくなって仕事のパフォーマンスが上がった」とか、「肌荒れやニキビがなくなってキレイになった自分に自信がついた」という、その商品を購入した人が将来的に手にする未来像のことを指し示しています。

顧客が、その商品やサービスを購入することで、どんな良い未来が待っているのか、それを示すのが「ベネフィット」です

これは多くの販売者がガッポリと見落としている点です。

成果の出ないランディングページはFetureもしくはAdvantageばかり

私は基本的にお客様に原稿を出して頂いて、それにデザインを施していくという流れで仕事をしているのですが、お客様の中には全くといっていいほどこのベネフィットが含まれておらず、それゆえ商品を購入する理由が全く思いつかないケースも多々あります。

また、初心者では全く理解ができない難しい業界用語を並び立てて、「この商品(サービス)は本当にいいんだ!一度手にしてもらえばわかるから!」というようなスタンスでページを作りたがる人も少なからずいます。

購入者の未来を少しも明るくできない商品やサービスに、今の時代価値はありません。つまり商品の特徴や、他の商品でも実現できるメリットを並べ立てたところで、その人にとってのベネフィットを言い当てることができないランディングページには何の存在価値もないのです。

「ベネフィット」をシンプルに考えて、表現する

世の中の多くのランディングページやセールスレターが、ベネフィットをうまく表現することができていない理由として、端的に言ってしまえば「お客の悩みを理解していない」という点に集約されます。お客が今何に悩んでいるのか、うまくいかないことは何なのか。想像している未来に向かうために障害となっていることは何なのか。そうしたお客の立場からの思考のアプローチが足りていないから、ページの内容が頑張ってもAdvantageどまりになってしまうのです。

ベネフィットという言葉を象徴する、有名な格言があります。

ドリルを買いに来た人が求めているものは、ドリルではなく穴である

この言葉からも、顧客というのは商品そのものではなく、商品を手にした後で訪れる未来を手に入れたいという心理が見て取れます。

今一度、自分がお客さんに伝えたい内容が、きちんとお客さんにとってのベネフィットになっているのか、それとも自分が言いたいことだけのFeatureや、他の会社でも簡単に言えるようなAdvatageにとどまっていないのか、しっかり見直してみることが大切です。

お客の悩みを理解してそれを表現しない限り、どれだけお金をかけてランディングページを制作しても無駄になってしまいますので、それだけは十分に気をつけたいものです。

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