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LPO

まずはここから!5分でわかる「LPO」の基礎知識

はじめに

ランディングページの制作を考えている人が必ず遭遇する知識に、「LPO」というものがあります。

この記事では、まだLPOという言葉にあまり馴染みがない方にその内容を簡単にご説明いたします。

LPOとは?

LPOとは、Landing Page Optimization=ランディングページ最適化の略称です。

LPOは、検索エンジンなどから流入したユーザが一番に見るランディングページの成約率を上げるために、各ユーザーに合わせてページを最適化するマーケティング手法のひとつです。

LPOの最大の目的は、コンバージョン率の向上です。

このコンバージョン率の事を、専門用語でCVR(コンバージョンレート=成約率)と言います。

よって、LPOといえば、このコンバージョンレートをいかに向上していくのかについて考えることになります。より少ない広告費でも成約のとれるLPとは何か?それをあらゆる調査やデータを元に、突き詰めていくのです。

LPOの歴史

LPOという言葉は、意外にも昔から存在します。

インターネットの生まれたアメリカでは、すでに1996年にはLPOという概念が存在しました。

そのLPOという概念が大きく世の中に知らされることになった出来事として、2005年にイタリアにて開催されたSES(Search Engine Strategies)というカンファレンスがありました。
この会議によって、インターネットにおけるLPOの重要性が認知されたのです。

LPOが発展した時代背景

LPOが企業の間で支持されるようになった時代背景には、以下の3つのものがありました。

  1. インターネット上で、全ての広告効果をデータ化(数値化)可能になった。
  2. インターネット広告の価格が、参入者の増加とともに高騰したため、1クリックでより費用対効果の高い広告が必要になった。
  3. インターネットが全世代に使用されるようになったため、各ターゲットに合わせた効果の高い広告が必要になった。

要するに、テレビや雑誌などの広告とは異なり、インターネットの世界では全てを数字にすることができます。広告の効果を、データという形で可視化することができるのです。

インターネットが世の中に現れた頃、そこに目をつけた一部の企業は次々と広告費を投入して利益を確保していました。

ですが、インターネットで活動する企業が少なかった時代は少ない広告費でも結果を残すことができましたが、次第にライバルが多くなってくると1クリック当たりの広告費が高騰してきます。

とくにリスティング広告(検索連動広告)においては、キーワードによってオークション形式で価格が決まるため、いくら広告費をつぎ込んでも肝心のLPの質が低ければ、お金の垂れ流しという状態に陥ります。

そこで企業は広告費により多くのお金をつぎ込むのではなくて、ユーザーが流入してきたLPでいかに成約を取っていくのかについて考えるようになります。

よって、「1回の広告表示当たりの効果を最大限に高めよう」という方針の元、LPOという概念が発展することになるのです。

LPOの研究方法

LPOは、主に以下の2つの方法で研究が重ねられてきました。

1.A/Bテスト
2.ターゲティングセグメント

この2つの手法を中心に、インターネット広告の費用対効果を高める研究が重ねられてきたのです。

A/Bテストというのは、同じビジネスで異なる2つの広告を用意して、どちらがより効果が高い広告なのかを調査し、数値化する手法です。

ユーザーによって表示する広告を変えることにより、どちらがより反応のよいページなのかを調べていくのです。

これは、従来の広告(テレビ・ラジオ・雑誌)などでは不可能な方法であり、まさにインターネットならではの画期的な研究方法でした。ヘッダー画像を2種類用意する。レイアウトを2種類用意する。使うコピーを変えてみるなど、様々な比較研究が可能になったのです。

また、ターゲティングに関しても、各ユーザーのニーズに合わせて表示する広告を変えることで、より細かな設定が可能になりました。

例えば、「整体 腰痛」と調べた人と、「整体 肩こり」で調べた人では、カテゴリーは違っても求める結果が異なってきます。インターネット広告ではこういった細かなニーズに対応できるようになったため、LPOもその利点を活かして発展を続けてきました。

LPOの課題

では、これからのLPOの課題とは何でしょうか?

それは、LPOの研究手法はシステムで実行可能になったけれども、実際に0から100までLPO全体を見ることができる人材が不足している

ということが挙げられます。

要するに、業界内での戦略やポジショニングを見極める「マーケティング」、そのマーケティングプロセスにマッチしたクリエイティブに関する「デザイン理論」、そして運用していく内に実施される「A/Bテスト・データ採集・調査」など、LPOには数多くの過程が含まれますが、これをすべて統合できる人がいません。

「マーケティング」はマーケターの仕事。それをデザインするのは「デザイナー」の仕事。というように、現在LPOに関わる企業というのは、その過程において各自担当する分野を分断して作業をしています。

グラフィックデザイナー出身の「マーケター」もいなければ、マーケター出身の「Webデザイナー」という人が、いないのです。

伝言ゲームのように、最初に伝えたメッセージは、必ずしもそのままの形で流れていくわけではありません。今、LPOの世界では、入口から出口までの俯瞰して見ることのできる人物が求められているのです。

KATAOKA DESING MARKETINGでは、そのようにマーケティングとデザインの間にまたがる壁を取り除き、LPOの効果を最大限にするための研究を日々重ねています。

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