Webデザインという仕事は、一日中机に向かい続けるタイプの仕事のため、どれだけ快適な作業空間を築くことができるかで、仕事のパフォーマンスに大きく影響してきます。
身体に無理のない環境を整えておかないと、集中力も持続しませんし、肩こりや腰痛もひどくなって、最終的にはやる気がどんどんなくなっていきます。また、これは以前聞いた話で、とても絵のうまい才能溢れる高校生がいたのですが、実際にペンタブレットで絵を書く姿勢が悪いために腰を壊してしまい、スキルはあるのに絵を描くことを仕事にできなかったというケースもありました。
私も現在すべてを一貫して一人で仕事をしているため、きちんとした姿勢で、作業環境を整えることで体力を温存し、作業効率を上げることはフリーランスとして最も考えなければならないことのひとつですし、実際に考えて色々と試してきました。
作業環境の中でも最も大事であるオフィスチェアー
で、その作業環境の中でも最も大事なのが、一日中座り続けることになるであろう椅子です。
当たり前と言えば当たり前ですが、けっこう仕事を行う椅子に対して無頓着なデザイナーは多いです。3000円とか、ペラペラでお尻がすぐ痛くなりそうな椅子で作業している人もいます。
姿勢を良くすることは、脳の活性化を促し、集中力や意志力をアップさせることは数々の研究によって証明されています。私は昔からどうして仕事のできる人はずっと集中が続くのだろうと思っていましたが、それは類稀なる集中力を生まれつき備えているというわけではなく、こういった細かな部分で工夫をしていることを知って、どんどん自分の生活にも取り入れてきました。
私も今までいくつか椅子を購入してきましたが、結果的にデザインとコストパフォーマンス、サイズなどの総合的な面から、ハーマンミラーの「セイルチェア」が一番お気に入りで、今でも事務所で愛用しています。
セイルチェアの良いところは、まず自分的にデザインが好みということもありますが、それよりも座ったときの印象がとてもよく、身体が軽くなったような気がします。そして背中から腰まですべてフィットするように設計されているので、背筋を伸ばしたまま作業に当たることができます。そして目線も自然と水平に保つことができます。
この背筋を伸ばすことと、目線が常に水平にできるというのは、デザイン作業においてとても重要です。調べ物をしながら原稿を書く作業などとは異なり、Webデザインは基本的に一点を見つめ続けますので、猫背になって画面に身をかがめて作業するというのは、目も悪くなりますし、なにより作業効率が上がっていきません。疲れが溜まって作業が億劫になります。
でも、自分で意識して良い姿勢を続けるというのは非常に難しい。そこで椅子のデザインの力を借りるわけです。
私が考える「デザイン作業」に向いている椅子とは?
そのため、私が考えているデザイン作業向きの椅子としては
・背中と腰をしっかりと支えてくれるので、背筋を伸ばしていても楽
・目線を常にパソコンと水平に保つことができる
・できれば深くまでしっかりリクライニングすることができる
(・椅子自体がゴツくなく、適度な軽さで動かしやすい)←自分の好み
という点が当てはまります。
そしてこの条件に全部セイルチェアが満たしてくれているわけです。
ただ、セイルチェアは少し値段が高いので、万人向けではないのですが、すぐに手に入れることのできる範囲の値段であれば、イケアのマルクスチェアも、私としてはオススメしています。ただ少し大きくて重いので、もしかすると邪魔になるかもしれません・・・。(お尻部分が革なので、夏に蒸れるのも気になってました)
もちろん私も駆け出しの頃はお金がないので、そこまで高価でカッコいいオフィスチェアを購入することはできませんでしたが、今思えば多少無理をしてでも買っておけばよかったとちょっぴり後悔しています。作業環境を整えれば、人よりも作業量とスピードが倍になるし、しかもそれを日常的に続けていくことができるのですから。
今回は椅子について語りましたが、他にも私の作業環境に関する工夫は色々ありますので、またの機会に紹介していきたいと思います。
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