フリーランス仕事術

20代後半からフリーランスになるための3つの心構え

たった一人でも認めてくれれば、それでいい。

社会の固定観念から逃れ、自分の感性に従って生きていくためには、あるひとつの覚悟が必要です。

「自分のことを全員に理解してもらわなくても構わない」

そういう覚悟、または一種の諦めのようなものがフリーランスとして生きていくためには大切です。

本来、自分らしく自由に生きていきたいと考えるのは至極当然なのですが、その自然な気持ちに後ろ指を指して「お前はわがまますぎる」と吐き捨てるのが、残念ながら今の世の中です。

僕も去年から組織に勤めないライフスタイルを送ってきて、ここ最近になって思うのは、だんだんと周りの人達と話が合わなくなってきたということです。

たとえば、久しぶりに友人たちが集まる飲み会に行っても、上司の話やら、年収の話やら、それはそれで楽しいのですが、話の結論が全て見えているような気がして、どうしても居心地の悪さを感じたりします(もちろん自分が勝手に思い込んでいる節もありますが)。

「別に最後までこの会社にいてもいい」と思っている20代の人間にとって、普通のサラリーマンとして社会に出て、次にバーテンダーの店長をやり、今はWebデザイナーとして自由に暮らしている僕の存在というのは、正直言ってよく理解できないのかもしれません。どうやってクライアントと出会って、お金を稼いでいるのか見当もつかないでしょう。

でも、パートナーと打ち合わせをしたり、起業家の集まる飲み会に参加すると、今の自分を全部受け入れてくれるような感じがして、とてもワクワクした気持ちになります。

だからこそ今、本当に思います。

「自分のことを全員に理解してもらわなくても構わない」

わかる人にはわかるし、わからない人には一生わからない。そしてそれは別に気にすることのない問題なんだ、と。

 

自分が何を考えているのか、把握すること

ただ、僕はサラリーマンを否定するわけでもありませんし、今すぐ会社を辞めて自由に生きろ!と声高に叫びたいわけでもありません。

僕が今こうしてフリーランスになって主張したいのは、

「自分が本当に何を考えているのか、見極めろ」

ということです。

現代人というのは、じっくりと物事を考えることができないぐらい、無数の誘惑に囲まれています。常に何らかの情報を受け取っているので、何もしなくてもぼんやりと流れていくように感じます。部屋で寝っ転がりながらスマホでYouTubeを見てれば、勝手に時間は流れていってくれるのです。

ゆえに今の人々、特に(僕も含めて)若い世代は、「全ての情報をシャットアウトして思索する」という癖がついていません。だからこそ、決断に間違いが生じたり、あとになって問題を引き起こしてしまうのです。

もし、自分が本当に何を考えているのか突き詰めることができれば、たとえ周りの人と話が合わなくても、自分がどんなに特殊な生き方をしていても、大して気にならなくなります。

そして何より、自分の選択した道に、自信と覚悟を持って臨むことができます。

逆に、親や友人にあれこれ言われて悩んだり、迷ったりしているうちは、本当に自分が考えていることをよく理解していない場合が多いです。もし「会社を辞めて自由になるぞ」と決意をしても、そこに1ミリでも迷いが生じるうちは、やめておいたほうが賢明です。そんな中途半端な気持ちで退職しても、きっとうまくいきません。むしろ後悔に苛まれる可能性もあります。

僕はWebデザイナーとして自分の生きる道を見出し、会社に辞表を出して辞めるときに考えていたことがあります。

「これで上手くいかなかったら、自殺しよう」

言葉は過激で申し訳ないですが、僕は正直このぐらいの覚悟で会社を辞めました。安定した生活を捨てて自分の夢に走るのであれば、家族を守るのは当然だし、自己実現も一緒に叶えるし、自分のライフスタイルをとことん追求するという決意で辞めました。自分の求める人生を手にするためなら、血を吐いてでも手に入れると考えていたのです。

「将来はWebデザイナーになりたいです☆」と軽い気持ちでいう人々に、そのぐらいの覚悟は果たしてあるのでしょうか?

また、ここ最近フラッと仕事を辞めて、全く収入のない状態でフリーランスを始める人がいます。いわゆる、「会社を辞めてから勉強に集中して、1年後に仕事ができるようにします」というパターンです。

はっきり言ってしまうと、その思考回路ではなかなか成功することは難しいでしょう。

なぜなら「自分は明日死ぬかもしれない」と思って生きていないからです。

明日自分は死んでしまうかもしれないと思えば(可能性は0%ではありません)、1分後からでもデザインの勉強や実践は始めることができるはずです。

もちろん焦りは禁物ですが、フリーランスの第一歩を踏み出すために、そうした衝動や焦燥感のようなものは絶えず必要になってきます。

したがって、僕がこうして自由に生きることができるようになった要因というのは、

1.誰かひとりに認めてもらえればそれでいい。
2.自分が本当に何を考えているのか見極める。
3.明日死ぬと思って生きる。

といった行動原理があったからだと言えます。

ぜひ、ご自身でもそういった行動原理を生み出して、自分の道を切り拓いていってもらえればと願っています。

(執筆者:片岡亮太)

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